女性が、自分の身体のことを、もっと自由に語れる社会へ。

はじめまして。
株式会社エオストレ代表取締役の西谷佳之です。
もともと私は銀行員でした。
銀行で女性活躍推進が進むなかで、女性管理職が増えるほど、職場環境や制度への不満の声が上がるという現実に直面しました。
女性が活躍できる場をつくろうとしているのに、なぜうまくいかないのだろう——その問いが、私をこの道へと導くことになりました。
在職中に神戸大学大学院に入学し、ジェンダーギャップについて学び直すなかで、一つの気づきがありました。
「制度の前に、生物学的な性差への理解が必要なのではないか」
男女の違いは、考え方や価値観だけではありません。身体のつくりそのものが、根本的に異なります。
この違いを社会全体がきちんと理解することなしに、本当の意味での男女平等は実現しない——そう確信した私は、遺伝子解析のベンチャー企業で膣内フローラの研究を重ね、株式会社エオストレを設立しました。
最初に取り組んだのは、商品開発でした。
あるデータが、私の背中を強く押しました。
おりものが気になったことのある女性は約70%にのぼる一方、その後実際に病院へ行った女性はわずか10%——この大きな落差です。
異変を感じていても、受診に踏み出せない。「恥ずかしい」「大げさかな」「たいしたことないかも」。
そんな気持ちが、女性たちを病院から遠ざけていました。
産婦人科医の9割以上が「患者さんが異常を放置している」と感じているという実態も、これを裏付けていました。
ならば、病院に行く前に、自宅で気軽にチェックできるものをつくろう。そう考えて開発したのが、検体の郵送なし・自宅で5分・「病院に行くべきかどうか」がわかるおりものセルフ検査キット『selfem(セルフェム)』です。
おかげさまで雑誌への掲載や、2024年のアワード受賞など、多くの注目をいただきました。
しかし——正直に申し上げます。販売は、思うように伸びませんでした。
それだけではありませんでした。購入してくださった女性の中にも、使わずに置いておく方が少なくなかったのです。
この現実は、商品の問題ではなく、文化の問題だと気づきました。
フェム周りの話題は「恥ずかしいもの」「人前で触れてはいけないもの」——日本社会に深く根付いたこの空気感が、女性自身が自分の身体と向き合うことを阻んでいます。
どれだけ使いやすい商品をつくっても、「使おうとする気持ち」が生まれなければ、意味がありません。
商品で文化を変えることには、限界がある。
ならば、教育で文化を変えていこう。
そう決断し、私たちは情報発信と教育事業へとシフトしました。
女性が自分の身体のことを知り、語り、ケアすることが「当たり前」になる社会。その文化をつくることが、私たちの本当のミッションです。
難しくなく、恥ずかしくもなく、自分の身体を知ることが、ごく自然な日常になるように——。
一つひとつの発信が、その文化をつくる小さな一歩だと信じて、これからも歩んでいきます。
ぜひ、一緒に。
株式会社エオストレ
代表取締役 西谷佳之
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